
海外ドラマ好きのNOJOMINが、完結済で視聴を終えたドラマの中でも、印象に残っているものやオススメの作品について書かせていただきたいと思います。
なるべくネタバレしないように気をつけていますが、「観るまでストーリーは一切知りたくない」方はご覧になりませんようお願いします。
Contents
作品概要
『BONES』(ボーンズ、英語: Bones)は、アメリカ合衆国の1話完結型の犯罪捜査ドラマ。「ボーンズ」と呼ばれる女性法人類学者テンペランス・ブレナンを主人公に、現場に残された被害者の“骨”から証拠を見つけ、事件を解決に導いていく姿を描く。原案は法人類学者で作家のキャシー・ライクスで、主人公のモデルでもある。
骨が主役の新しい科学捜査ドラマ
BONESのファイナルシーズンであるシーズン12を観終えました。
通算246話、途中で中だるみがなかったとは言いませんが、すごく面白いドラマでした。
捜査の主軸が“骨”という異色さ
タイトルどおり、骨がキーのこのドラマ。なにより、このドラマを観るまでは、骨がこんなにいろんなことを教えてくれるなんて、思ってもみませんでした。
このドラマを観てからは、他の科学捜査モノのドラマを観るたびに「ちょっと、もっと骨を真剣に調べなさいよ!」と思ってしまうほど影響を受けましたとも。
骨はいろんなことを教えてくれる
もちろん、骨で年齢や性別、人種や病歴が分かることくらいは知っていましたよ。
けれど、刃物で刺されて死んだ場合、当たり前ですがその傷が骨に残り、その痕跡から凶器や刺した軌道、力加減が分かるなど、よく考えてみればそのとおりかもしれないけどそこまで分かるのか!というところまで推理できてしまうんです。
そして死の瞬間や死後のことだけでなく、生前のありとあらゆることも語ってくれます。
生まれた場所や育った場所、成長期の病気や取り組んだスポーツ、仕事やライフスタイルなど、様々な情報が骨には詰まっています。これらの情報が、ドラマの中では被害者の身元特定に役立っています。
もちろんドラマですから大げさに表現された部分はあると思います。
けれど、通常の科学捜査・法医学の焦点が、死体の、特に肉体にフォーカスされているのに対し、骨にフォーカスを当てて、その骨からありとあらゆることを読み取れる変人で多彩な美人女性法人類学者を主役に置いたところが、本当に新しかった。
登場人物も魅力的
主人公はとびきり有能で美人だけどかなりの変人科学者とマッチョなFBI捜査官
高名な法人類学者であり、かなりの美女。そして、ベストセラー作家でもある主人公テンペランス・ブレナンは、かなりの変人として描かれています。
人の心に共感できない。そして、何より物的証拠を重んじる。心理学は学問とは認めておらず、また宗教を概念でしか理解できない。本当にぶっ飛んだ“空気読めない”人間で、その言動は、慣れているはずの同僚ですら困惑させます。
そんな彼女に捜査協力を依頼し、そして捜査パートナーとしてともに事件解決に当たるのが、FBI特別捜査官のシーリー・ブースの二人。従軍した際はスナイパーとして活躍した肉体派。だけど、心の温かいナイスガイ。
性格は正反対というか似ても似つかないタイプの二人が、捜査協力を重ねるうちにお互いを理解し、お互いの良さを理解して尊重することで変わっていくところ、特にブレナンが変化していくところが、かなり素敵です。
ちなみに、ブレナンが書いた小説の主人公もこの二人なんですよね。小説の中では、私生活でもパートナー同士として描かれているのが面白い。
周りを固める同僚科学者もかなりキャラが立ってます
あとは、ブレナンが勤めているジェファソニアン研究所の同僚研究員も、それぞれがかなり個性的。
それぞれがこの長いシーズンの中で様々な転機や試練に遭遇し、絆を深めたり、別の道を歩むことになったりと、ロングシリーズには定番の登場人物たちの関係性の深まりとそれぞれの成長がしっかり描かれています。
ちなみに、ブースは彼らのことを「スクインツ:squints(目を細めるの意味)」と呼ぶんです。考えるときに目を細める姿を揶揄してるわけです。
ちなみに私はこの表現がすごく好きで、色んな場面で科学者に遭遇したときは、心のなかで「スクインツ!」と敬意を込めて読んでいます。
ストーリー展開も魅力的
物的証拠に基づく推論の面白さ
科学捜査モノのドラマはなにより最先端の、新しい技術を観せることがその中心になります。たしかにこのドラマでも、次々と新たな操作手法や技術が提示され続けています。
けれど、その技術の新しさよりも、ドラマタイトルでもある骨やその残留物が、どんなことを語りかけてくるのかを教えてくれて、毎回視聴者を驚かせてくれるという意味では、他に類を見ない面白さを持つドラマです。
そしてそれらの物的証拠から、なにを導き、それをどのように操作に役立てているのかが、丁寧に描かれている気がします。
「DNAが一致!犯人判明!」みたいな分かりやすいけど単純で短絡的なものではなくて、様々な証拠が指し示すことをどのように役立てて系統立てて推論をたてるのかが、丁寧に描かれています。
もし私がまた若い学生の頃このドラマを観たら、進路を変更して科学者を目指していたかもしれない、と思うほどに興味深いドラマでした。
けれど死体はかなりのグロさです
あと、このドラマでグロい死体への耐性がかなりつきました。
結構すごい死体が毎回登場しますよ。そして死体には、毎回骨と虫がつきものです。かなりグロいものがくっきりはっきり画面に映ります。
最初が「うげぇ」と思うばかりでしたが、流石にこれだけ観るとね、もう慣れましたよ。このドラマで慣れれば、他の大体のドラマは大丈夫です。
登場人物たちの人間関係が素敵
主人公2人や脇を固める同僚たちはもちろんですが、インターンということで若手の文化人類学者のタマゴたちがたくさん登場します。それぞれがとても個性的!
有能だけど変人のブレナンが師となるわけで、弟子である彼らは彼らはかなり苦労している模様。でも、師のブレナンはブレナンなりに、彼らを評価し、導こうと頑張っているんですよね。師弟愛とか家族愛とか、そういうハートウォーミングな側面もかなりあります。
あとは、長いストーリーの中では、メインキャラクターの家族まで登場したり、くっついたり離れたりと、話題に事欠きません。
たくさんのキャラクターが入れ代わり立ち代わり登場するドラマではありますが、主役の二人と、アンジェラ、ホッジンズ、カム、そしてジュリアン検事といった主要キャラクターは一貫して登場し続けます。このメンバーの、ともに事件解決に向けて協力するうちに深まっていく関係性は、観ていてとても素敵な気持ちにさせてくれます。
このドラマに似ている!ココがおすすめ!
このドラマのココがオススメ!
何度も言いますが、捜査の主軸が“骨”というのがかなり異色の面白さ。美人で優秀なんだけど、それを覆して有り余るほどの変人な主人公っていうの特徴的。12シーズン全246話の超長編となりますが、この長さでこそ深まり変わっていく登場人物の人間関係がとても素敵なドラマです。
が、かなりグロい死体が出てきますので、苦手な方にはおススメできず。他の海外ドラマで耐性をつけてから臨むか、死体登場シーンだけは直視しないよう目を背けて観ることをおすすめします。
このドラマとちょっと似ているおすすめドラマ!
- ELEMENTARY:捜査以外は全くだめで、人間関係が築けない空気を読めない天才が主人公ってところが共通項。BONESは正統派の科学捜査モノですが、あちらは推理捜査モノであるところが大きな違いです。

- HANNIBAL:言わずと知れた、ハンニバル・レクター博士が登場するサイコ・スリラーで、共通項は死体!血とか内臓がどうこういうグロさではなく、殺害のされ方や死体の残され方が精神的に来るグロさ。ですが、美しいんです。そしてかなりくっきりはっきりじっくり映し出されます。グロい死体は全然平気!どんとこい!というかたはこちらをご覧になることをおすすめします。