海外ドラマ

[継続]Designated Survivor S1:キーファー・サザーランドが、国家の危機に八面六臂の無敵の大活躍…ではなく国家の危機に翻弄される男を演じる新ドラマ。

海外ドラマ好きのNOJOMINが絶賛視聴中のドラマについて、ご紹介します。

この記事を読んでくださった方にもぜひ興味を持っていただき、あわよくば観てほしい!という思いを込めて記事を書いています。

なるべくネタバレしないように気をつけて紹介していますが、「観るまでストーリーは一切知りたくない」方はご覧になりませんようお願いします。

私にとってのキーファー・サザーランド

あの“24”において、怖いもの知らずのCTUエージェント、ジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランドが、また海外ドラマで主役を演じた今作。観るかどうかかなり迷いました。

“24”で海外ドラマにハマった私には特別な存在だけど

海外ドラマは基本的にストーリーで選ぶ派ですが、それでも“24”で海外ドラマにハマったと言っても過言ではない私にとっては、主人公ジャックを演じたキーファー・サザーランドは、それなりに期待を寄せてしまう俳優の一人です。

が、“24”が偉大すぎたのか、それ以降正直なんだかパッとしない印象。あれだけ爆発的にヒットした作品の主人公を演じれば、役のイメージがついちゃいますよね。そこから脱皮するのは、かなり難しいのでしょう。

ちなみに“24”以後の初主演としてTOUCHというドラマ作品に主演していたようですが、私好みのストーリーではなかったため視聴はしませんでした。また、リブート版“24”も正直なところ期待はずれだったので、もうキーファー・サザーランドを海外ドラマで観ることはないと思っていました。

今回のドラマでは脱“24”を期待できるかも

が、今回は国内テロを扱うクライム・サスペンスでありながらも、彼が演じるのが黒幕を容赦なく追い詰める捜査官ではなく、テロにより思っていもいないカタチで大統領に就任することになった、冴えない学者上がりの一人の男性。
キーファー・サザーランドと親和性の高いクライム・サスペンスにおいて、これまでとは全く違う立場を演じるってのは、なかなかいいんじゃないの?

主題そのものに興味を持ちました

そもそも、今作のタイトルとなったDesignated Survivor(指定生存者、指定後継者)というのは、実在する制度そのものの名前だというのにも、興味をそそられました。

Designated Survivor(指定生存者、指定後継者)とは

国家におけるトップリーターが一堂に会する機会において、核攻撃・事故・テロなどが発生し出席者の多くが職務執行不能となった場合、国家の重要機能が失われてしまいます。そのため、そのような一同に会する機会はできるだけ避けるにこしたことはありません。が、どうしても必要な場合は、様々な脅威に対して対策を講じた上で、それでも国家が危機に瀕した場合にそなえて、その職務を託す人物を指定するのがその制度の本質。

だけれども、そもそもそんなことは万が一にも起こることはなかったので、そのような機会に一堂に会する資格があるものの本質的にはいなくても問題ない無難な人物が選ばれるまでに形骸化してしまっていました。

我らがキーファー・サザーランドが演じるのは

つまり、そのいなくても問題ない期待されてない人を、今作でキーファー・サザーランドが演じるのです。

うーわー、あのジャック・バウワーを演じた彼が、主役ながらもそんな役回り。これはおなじみのテーマでギャップのある役。行けるかもしれない!

そんな感じてストーリーというより何より、キーファー・サザーランドに注目してみたこの作品、いつもどおり一気観しましたので皆さんにもご紹介。

おおよそのストーリー展開のご紹介

突然の爆破テロ

なんと、シーズン冒頭第一話で、一般教書演説がされていた国会議事堂爆破テロが発生。その場に集った、大統領を始めとする全閣僚および国家権力の中枢を担う人々が無残に殺されてしまいます。

それにより、大統領が所属する民主党側指定生存者に指定されていた、罷免直前の閣僚であるところの、我らがキーファー・サザーランド演じるトム・カークマンが大幅繰り上がりにより大統領に。

正直全く期待されていないどころか、この国家の危機にリーダーとなるには期待はずれの人物の大統領就任に、周囲はもちろん自分自身も困惑。世界一の権力者の座につくことになるんだから、その困惑たるや想像を絶するものがありますね。

国家の危機的状況に、なんとか国民の心を一つにし、国の土台を建て直そうと頑張るわけなんだけど、能力も手腕も足りない上に、罷免直前だったことまで発覚して、なかなかうまく行きません。

テロの黒幕は誰なのか

こんな状況だから爆破テロの犯人に関する捜査はうまく進まないのでは、と思いきや、黒幕があっという間に判明。とおもったんだけど、そうは問屋が卸しません。

疑惑を抱く捜査官がジャック・バウワーばりに真相に近づこうとするもうまくいかずに手をこまねいているうちに、敵は着々と思惑通りことを進めていきます。

海千山千の議員たちとの鍔迫り合い

テロの捜査を進めつつも、崩れかかった国の土台を立て直すために頑張るカークマンだけど、もともと議員上がりの官僚じゃない彼には海千山千の上院議員&下院議員たちを懐柔するすべなどありません。

この危機に乗じて自分の存在感を有権者にアピールしようと躍起になる議員たち相手に、後手一方になってしまうカークマン。

たとえ国や国民に取って必要なことであり正しいことのためだとしても、ワシントンで誰かに力を貸してもらうためには、見返りがなきゃダメなのが政治。そして、彼には差し出す見返りなどないのです。というわけで、大統領なのに足元見られる始末。本当に大変ですわ。

シーズン1の感想とシーズン2への期待と…

こんな感じでストーリーが始まるのですが、とにかく展開が早いところがいい。ココ最近本当にいろんなドラマを見ちゃっているので、“思いもよらないドンデン返し”と言えるほどの展開ではないな、って感じではありますが、それでもなかなか面白い展開。

それより何より、国家の危機に八面六臂の大活躍を見せたジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランドが、国家の危機を操作する敏腕豪腕捜査官ではなく、国家の危機に翻弄されつつも大統領らしくあろうと成長していく男を演じるというのが、やっぱりギャップがあって面白い。

シーズンエンドでは、新たなテロの可能性が示唆され、次シーズンへの持ち越しとなる辺りも、面白いんじゃない?Netflixですでにシーズン2まで配信されているようです。うーん、観たい。Netflix加入しちゃおうかしら。

ですが、残念ながらシーズン2で打ち切りが決定しているようです。

シーズン数が少ないうちに打ち切りになったドラマはあまり観ないタイプなのですが、キーファー・サザーランド効果で観てしまいましたし、「“24”以降キーファー・サザーランド観てないよ」って方には是非一度観ていただきたい。

このドラマに似ている!ココがおすすめ!

このドラマのココがおすすめ!

  • “24”であのジャック・バウアーを演じたキーファー・サザーランドが、ドラマの主役とはいえ、テロによる大幅な繰り上げ当選で突如大統領の座にすわることになった、平々凡々な男を演じるギャップが面白い。
  • 平々凡々ではあるけれど生粋の善人である主人公。だけど、政治の世界はそんなんじゃ渡っていけないわけです。ワシントンで誰かに力を貸してもらうためには、見返りがなきゃダメなのが政治。そんな政治的な駆け引きが垣間見られる作品です。

このドラマとちょっと似ているおすすめドラマ!

  • 24:海外ドラマ史上に金字塔を打ち立てたと言っても過言ではないこちらとの共通点は、主人公を演じるキーファー・サザーランド。“24”以降パっとしない彼ではありますが、それでもあの顔を観るとあの興奮が蘇る!って方には、ジャック・バウアーとのギャップを楽しむ意味で、是非本作を観ていただきたい。
  • HOUSE of CARDS:ワシントンで繰り広げられる、議員やロビイストの政治的な駆け引きに興味を持った方には是非HOUSE of CARDSを観ていただきたい。HOUSE of CARDSは本格的な政治ドラマなので、駆け引きのレベルは半端ない。よりダークでディープでダーティな政治の裏側を垣間見たくなった方には是非。
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  • NIKITA:ほとんど言及しませんでしたが、本作でジャック・バウアーの代わりにテロの真相に肉薄するFBI捜査官ハンナ・ウェルズを演じるマギー・Qがお気に召したのなら観ていただきたい作品。リュック・ベッソン監督の同名映画のリメイクで、マギー・Qが大活躍ですよ。