自分スタイル

[FUEGUIA 1833]:日本で唯一のフラッグシップストアは、まさに香りの宮殿でした。

ちょっと香りが恋しくなってきた私のアンテナにひっかかったのは

たいして感度の高くない私のアンテナにも最近しばしば引っかかるのが、FUEGUIA 1833
ブエノスアイレス初の最高級フレグランスブランドで、自然の香りのみを全て手作業で調香するという、とても贅沢な香りだそう。

なにかにつけ無香料ばかりに手を伸ばしてしまいがちにも関わらず、なんだか最近ちょっと香りへの興味がむくむく湧いてきつつある今の私にとっては、とても気になる存在。いつかはお店を訪れてみたいと思っていました。

そして、ひょんなことで出来た平日午後の仕事の谷間、思い切って午後半日休暇を取ってお店に行ってきました。

ちょっとブルーな気持ちにもそっと寄り添ってくれる香りが欲しい

ちょうどその日は朝からややこしい仕事続きで、組織の都合でストレスフルな状況に置かれたりと、正直ブルーな気持ちでいました。
そんな日にショッピングをしてもいい出会いがあるものなんだろうかと不安に思う気持ちもありました。

でも、香りというものは、仕事もプライベートも好調なタイミングではなく、こんなちょっと陰り気味の気持ちのときに寄り添ってくれるものを選ぶべきなのでは、と思い切って出かけてみました。

国内唯一の店舗は、まさに香りの宮殿

国内唯一のお店は、グランド・ハイアット・トーキョーの1階ロビー内にあります。

黒い壁紙と大きな机が印象的な、非常にシックで落ち着いた雰囲気。思っていたよりも狭いことに驚きを感じつつ足を踏み入れたガラス張りの壁の向こうは、まさに香りの宮殿でした。

フラスコに顔を近づけて目を閉じれば、そこはもう別世界

こちらのお店では、香りを試すのにムエットを使いません。フラスコ内にフレグランスが適量吹かれて伏せて置いてあり、試したい香りがあればフラスコを手にとって鼻に近づけ、香りを楽しみます。

まず、この方法に感動。

フレグランスが適量放たれたフラスコ内の空気は、外気とは全く異なる、極彩色の香りの世界。
一つ一つのフラスコの中にFUEGUIAのそれぞれの香りの世界が広がっていて、私たちはフラスコの口にそっと顔を近づけることで、その世界と接点を持ちます。

店内に据え付けられた重厚な木の机の上ににずらりと並べられたフラスコのそれぞれに一つの香りが世界が宿っています。

香りの宮殿の回廊に面した一つ一つの扉を開けて、それぞれの世界に入っては堪能し、出てきては次の扉を開けるような気持ちで、一つ一つフラスコを手に取り、様々な香りを楽しんできました。

香りはパヒュームとオイルの2つ

空間で香りを楽しむためのキャンドルなどもあるようですが、身に纏って楽しむためのアイテムはパフュームとオイルの2種類。

香りの種類によっては、オイルタイプがないものもある模様。同じ液体ではあるものの、ベースが異なることから、完璧に同一ではなく、香りの感じ方はちょっと異なります。

けれど、それでもやはり同じと感じられる香り。

オイルタイプの楽しみ方

遮光瓶に入ったオイルはロールオンタイプなので、清潔な手の甲にグリグリと伸ばしてから、好きなところに付けて使います。

オイルは肌に長く留まるものの香りが立ち昇りにくいため、顔の近くやよく動かす部分につけるのがお薦め。ネイルオイルのように指先につけたり、毛先につけても良いそうです。

肌の上に乗せて暫く経つと香りはほぼ感じられなくなりますが、付けた箇所を指でそっとこすると、ほんのり香りが立ち昇ります。リラックスしたい時にこっそり香りが楽しめるのがいい感じ。

パフュームタイプの楽しみ方

こちらが、通常の香水のタイプ。香りによってお薦めの付け方が異なるようで、たっぷり浴びるようにつけるのがいいものや、空間にシュッと吹いてその中をくぐるのがおすすめのもの、そして肘につけるのを推奨するものなど、ほんとうに様々。

それぞれの付け方を伺うだけで、面白かったです。

同じ名前の香りでもエディションによって香りが異なります

FUEGUIAの素晴らしいところは全て天然の香料を利用しているところなのですが、そのため、同じ名前の香りでも常に同じ香りがするものが店頭に並んでいるとは限らないそうです。

香料の出来はその年の天候などによって左右されるので、香りも時々によって変わります。

そのため、同じ分量で調香しても、香りが微妙に異なるそうです。もちろんお値段も。

そのため、FUEGUIAではパフュームをエディション管理しており、エディションが変われば香りが変わることも覚悟しなくてはならないそう。

出会ったことにない新しい香りとの遭遇

想像を裏切る思いもよらない香りがたくさんあり、フラスコを手にとっては戻すをひたすら繰り返す、とても楽しいひと時でした。それぞれがほんとうに素敵な香りで、どれもこれも素晴らしかったのですが、自分が身に着けたい香りをするりと選べたことにも驚きました。

それとともに、デパートのフレグランスコーナーや、各ブランドの専門コーナー、これまで訪れた香りの専門店とは全く異なる香りとの出会い方で非常に衝撃を受けました。

今回選んだ香りが私にすっかり馴染んだ頃に、また新しい香りとの出会いを求めて、ぜひ再度立ち寄りたいと思っています。