海外ドラマ

[継続]HOMELANDS S6:そして舞台は再び米国内に。キャリーとテロとの闘いの結末はやはりいつも悲劇的でしかないのか。

海外ドラマ好きのNOJOMINが絶賛視聴中のドラマについて、ご紹介します。

この記事を読んでくださった方にもぜひ興味を持っていただき、あわよくば観てほしい!という思いを込めて記事を書いています。

なるべくネタバレしないように気をつけて紹介していますが、「観るまでストーリーは一切知りたくない」方はご覧になりませんようお願いします。

作品概要

双極性障害を持つが極めて有能なキャリー・マティソンはCIAに勤務し、アメリカ国内に潜入するテロリストと戦う。後にキャリーは海外支局勤務となり、さらに民間組織に転職するが、過去の任務の影はついて回りテロリストとの対決は続く。

出典:Wikipedia HOMELAND

CIA諜報モノ海外ドラマの最高峰、HOMELAND

CIAものの海外ドラマは数多くあれど、これがTHE BEST OF 諜報モノと言っても過言ではないHOMELAND。

シーズン6は再びアメリカ国内が舞台となり、キャリーとのテロの闘いはまだまだ続きます。

リアリティ溢れるテロとの闘い

テロとの闘いという意味では“24”も有名ではありますが、あちらは無敵のジャック・バウアーが主役。

なにがあっても最終的にはジャックはなんとかしてくれるという絶対的安心感と、最後はジャックが必ずテロを食い止めるという水戸黄門的展開が定番。

それに対してこちらは、よりリアリティに溢れているように思います。

CIAの凄腕女性情報分析官が主役

こちらもこちらで凄腕のCIA情報分析官キャリー・マシソンが主役ではありますが、もう彼女が不安定すぎで目が離せない。

天才的なひらめきを持つ情報分析官であり、テロに対する絶対的嗅覚と、鋭いひらめきにより気づいた真実への小さなきっかけを、全力で掴みに行こうとする強引さを持つ、まさに天才肌。

ある意味、女性版ジャック・バウアーかと思わせるような力強さを見せる瞬間もあります。

触れたら崩れてしまいそうなほど張り詰めて不安定な女性

そんなパワフルさとは対象的に、精神的にはものすごく不安定。双極性障害を患っており、向精神薬を服用しています。

鋭いひらめきを取り戻すために、彼女曰く“頭を鈍らせる”向精神薬を飲むのをやめるシーンが過去のシーズンにあるのですが、徐々にその鋭さと煌めきを取り戻して真実にグイグイ迫っていく反面、ほんの些細なきっかけで躁状態に陥り、感情の暴走に振り回される姿は、本当に観ているこちら側がおかしくなりそうなほどでした。

精神的な脆さと、真実に迫ろうとする強引さと、その相反する2つが彼女の細い体と小さな脳みその中に渦巻いていて、アンビバレントさを感じさせる主人公です。

主人公を演じるのは、クレア・デインズ

そんなキャリーを演じるのは、クレア・デインズ。日本人にとっては、“ロミオ+ジュリエット”でレオナルド・ディカプリオと共演したかわいい女の子の印象が強いですが、そんな印象などあっという間に消え去るほどの怪演ですよ。

本当に全てをかなぐり捨てて真実に迫ろうとするキャリーを、ここまで鬼気迫る演技で演じられるのは彼女だけだと思う。

すごい女優さんです。

再び舞台をアメリカ国内に移したシーズン6

米国内でのテロの可能性を追いかける衝撃のシーズン1とシーズン2を経て、シーズン3からシーズン5は外国でも続くキャリーとテロの闘いを追いかけてきました。

が、シーズン5シーズンファイナルでの衝撃的な結末を経て、ドラマの舞台はまた米国内に戻ってきました。

あっけなく起きて決着する事件こそが始まり

今シーズンのストーリーは、今までとは違った始まり方。あっという間に事件が起こり、その黒幕も背景もあっけないほど簡単に明らかになってから、がストーリーの始まり。

事件の真相に迫ろうとするキャリーやソールに起きる不可解な出来事。フラニーが取り上げられ、ソールの情報提供者が重要な場面で証言を翻す。

一体何が起きているのか。

アメリカ史上初の女性大統領が登場

次期大統領にしてアメリカ史上初の女性大統領エリザベス・キーンの対CIAおよびテロに対する姿勢に、疑問を持つCIA幹部たち。

火のないところに煙を立てて彼女の姿勢を覆そうとするものたちと、世界の現状をベースにCIAのあり方を模索するキャリーやソール。

陰謀に気づいた瞬間の戦慄と最後の最後でのどんでん返し

なにがどこにつながっているのかわからないまま起きる数々の出来事に翻弄されつつ、ようやくその背後にうごめく陰謀に気づいたときには、シーズンクライマックス。

キャリーのひらめきとクインの活躍により陰謀は無事阻止されましたが、その代償は極めて大きく、心のなかに大きな穴が空いてしまったような気がしました。

ところが、その後に起きた出来事は、陰謀の背後に合った懸念が正しかったと思わざるをえないような展開。彼はこんなことのために命をかけたのだろうか、と本当に苦しい気持ちにさせられる展開でした。

大好きなキャラクターとの永久のお別れ

このドラマのなかでもっとも好きなキャラクターが、今シーズンでとうとう舞台を去ることになりました。

先シーズンの終わりも衝撃的でしたが、明確に舞台を去ることになった今シーズンの展開と、最後のどんでん返しには、“こんなことのために”と胸をかきむしりたくなるような気持ちになりました。

このドラマで、永遠に舞台を去るキーマンはこれで二人目かな。それぞれがそれぞれに、キャリーに大きな影響を与えた男性でした。

キャリーはこれからどうなってしまうのか、ほんとうに心配。脆くて繊細な器の中に、ずば抜けた知能と強い心を持ったキャリーを支えてくれる人物は、これから現れてくれるのでしょうか。

時勢を反映した今シーズンエンドからの今後の展開は

シーズン6の終わりでの突然のどんでん返し的展開は、やはりアメリカのトランプ政権誕生の影響を受けたものなのでしょうか。この展開により、次シーズンでの方向性ががますます読めなくなりました。

ただ、私の大好きなクインというキャラクターがまさにその身を投じて守ったアメリカという国の象徴が、キャリーたちの力によって正しいかたちに再び導かれることを望むばかりです。

このドラマに似ている!ココがおすすめ!

このドラマのココがオススメ!

CIAもの、そして対テロ諜報モノとしては、現時点で最高峰と言わざるをえないドラマです。緊迫感と怒涛の展開、複雑に絡み合う伏線、騙し合い、そして予想を裏切るどんでん返し。全てが揃ったドラマ。絶対に観てほしい。

このドラマとちょっと似ているおすすめドラマ!

  • 24:対テロものといえばCTUが舞台のこちらが有名。予想を裏切る展開と緊張感と、目的のためなら手段を選ばない主人公が共通項。24のあの緊張感が忘れられない人には、ぜひHOMELANDを観てほしい。ただ、HOMELANDは24と比べるとスロースターターなので、その点を辛抱して観ていただけるとよいと思う。
  • HOUSE Of CARDS:いつも暗い画面。陰謀と裏切りの連続と怒涛の展開。そしてなによりHOUSE of CARDS シーズン1のキャッチコピーが「欲と復讐にまみれた13時間の映画」とあったとおり、海外ドラマの枠を超えた、長時間の映画と思わざるを得ないようなクオリティの高さと圧倒的リアリティも共通項目。