
Contents
待ちに待ったスピンオフはダイアン・ロックハートが主役
私の大好きな海外ドラマの一つである、The Good Wife。アリシアという女性の、良き妻、良き母であった彼女が陥った苦境から弁護士業を再開し、一人の女性として変わっていく姿に、共感したり、ときに残念に思いながらも、観続けてきました。

すでにシーズン7で完結を迎えたこのThe Good Wifeのスピンオフに当たるのが、今回観たThe Good Fight。アリシアのメンター的存在でありながら、最後に袂を分かつことになったダイアン・ロックハートが主人公。そしてシーズン7で登場したルッカ・クインも出るとあって、かなり期待していました。
View this post on Instagram
そして、「大統領選ドナルド・トランプがヒラリー・クリントンを破って当選を果たしてトランプ政権が誕生したことから、初回分の脚本の書き直しが行われた」なんて報じたニュースを見ちゃったものだから、世相を強く反映した、よりリアルなリーガルドラマになることを期待していました。
そしてシーズン冒頭は、トランプ大統領当選に呆然とするダイアンの1ショットから開始。波乱の幕開けを感じさせられます。
今回の主役は3人の女性弁護士
いつでもエレガントさを失わないダイアン・ロックハート
The Good Wife最終話の舞台から1年後。引退を決意し、してイタリアでのんびりと余生を送るはずだったダイアンを突然の悪夢。結局、引退は取りやめ。自分の法律事務所を去り、新しい事務所で、事務所タイトルの名前の乗らない一介のパートナーとして、弁護士業を続けることとなったダイアン。
View this post on Instagram
ミステリアスでクールなルッカ・クイン
ダイアンが移ったさきの法律事務所で、またしても彼女らしく活躍しているのがルッカ。台詞の端々から、彼女もアリシアと袂を別ったのだと推察できます。クールでミステリアスな彼女らしさは健在。そして、ダイアンの突然の登場に個室を奪われるものの、中堅どころとして十分な活躍をし、パートナーへの昇進を打診されるほどの有能さ。
今回はラブ・ロマンスなんかもあり、彼女の個性がより深掘りされていく期待感があります。
View this post on Instagram
初登場にして今後に期待したいマヤ・リンデル
そして、もうひとりの主役であるところのマイア・リンデルはこのドラマからの初登場キャラクター。ダイアンのゴッドドーダーであり、このドラマの冒頭から始まるダイアンの苦境のきっかけに関連する人物。
司法試験に合格したばかりのアソシエイトですが、ダイアンのもとの事務所を早々にクビになり、ダイアンの口利きで彼女とともに新しい事務所で働くことになります。
いいところのお嬢さんで、大人しいタイプ。同性愛者で、素敵な恋人と同棲中。そしてプライベートは、世間を揺るがす大事件に関わることになり、もう大変な状況。この苦境はしばらく続きそうで、そんな中彼女らしさがどう輝いていくのかが、今後に期待したい。
View this post on Instagram
脇を固める登場人物も、お久しぶり&はじめましてが多数
そして、3人以外に登場する人物もみんな魅力的。
お久しぶりの登場人物たち
The Good Wifeから継続して登場する人物がたくさん。
View this post on Instagram
イーラー・ゴードンの娘にして、今回ちゃっかりダイアンのアシスタントの位置に収まるのがメリッサ・ゴードン。本来業務は秘書なのに、生来の機転の良さとあのグイグイ行く感じで、新事務所の調査員に絡んでいっちゃうところが最高。調査術を伝授してもらうどころか、「資格申請するときは保証人になる」なんて言われちゃうくらい。閉塞感の漂う展開の中で、一人大活躍でした。
View this post on Instagram
そして、奇想天外な戦術と奇抜な言動が記憶に新しい、最高に有能で愉快なエルズベス・タシオニも登場。安価だというで診療所の一部屋を事務所として借りていたり、一度も姿を見せない秘書ファンタジアが休暇中の代役に置いていったAIスピーカーと抜群の相性の悪さを見せるあたり、やっぱりお変わりなく。けれどやっぱり今回も最高に有能でした。
それいがいにも、あの「白人の妻殺しの変態」のコリン・スウィーニーや、チャムハムのニール・グロスなど、懐かしくも印象的なキャラクターが多数登場していました。
はじめましての登場人物たち
View this post on Instagram
特に印象的だったのが、ダイアンが移籍した「レディック、ボーズマン&コルスタッド」のパートナーである、エイドリアン・ボーズマン。ダイアンとは法廷で対立する立場であったことも多くあったようですが、彼女の移籍に尽力してくれた好人物。The Good Wifeにはいなかったタイプの登場人物です。
何事にもアグレッシブに取り組む姿勢は、前の事務所のロートルパートナー弁護士達に爪の垢を煎じて飲ませたいほどですよ。
今シーズンの感想と次シーズンへの期待
そんな主人公女性弁護士3人+αがシカゴ有数の法律事務所を舞台に活躍していく…のを期待していたのですが、今シリーズは、活躍、というよりは苦難に次ぐ苦難をくぐり抜けるのが精一杯といった展開でした。
ダイアンに関して言うと、彼女を襲った突然の出来事により、多くのものを失います。本当に可哀想な展開ではありましたが、それでも自分らしさを失わずに、あのいつもの笑い方で新しい仕事に取り組んでいく姿はとても素敵。
そして、ルッカは相変わらずのご活躍。
なのですが、なんというか、こうハマりきれない。The Good Wifeのスピンオフだからこそ、The Good Wifeにシーズン8があったらこんな感じだったはず!の盛り上がりや面白さを求めてしまうせいか、自分勝手ではありますがちょっと期待はずれの感アリ。
まだまだダイアンもルッカも、主役然としていない感じ。アリシアのような主役級の存在感を放てていない。なので、それぞれのエピソードは面白いけど、それぞれが独立してしまっているようで、エピソードの積み重ねによるスピード感を感じられませんでした。
そして、マイヤの印象がまだまだ薄い。突然、世間を揺るがし、ダイアンを苦境に陥れた大事件の関係者となった彼女。開き直れとは言わないけれど、アソシエイト弁護士としてはもう少し弾けてほしかった。活躍度で行ったら、メリッサのほうが断然上でした。
シーズンエンドで一皮剥けた感触はあったけど、巻き込まれた大事件も急展開を迎え、次シーズンでは、どんな成長を見せてくれるのか。楽しみ。というか、見せてもらなわないと、困るわな。
次シーズンでは、それぞれらしいGood Fightを楽しみにしています。
そうそう、Amazon Primeで配信中なんです
そう言えばこのドラマ、日本ではまだDVDは未リリースなのに観れたのは、Amazon Prime Videoで見放題配信されているから。
なんと、Prime会員なら無料で観られるんですよ。素晴らしい。是非一度観てほしいです。
このドラマに似ている!ココがオススメ!
このドラマとちょっと似ているおすすめ
- The Good Wife:こちらが本家本元、スピンオフ元ですから、似てるのは当たり前。女性を主人公とした本格的リーガルドラマで新たな境地を拓いたと言っても過言ではないドラマです。予習がてら、是非観ていただきたいです。

- Rizzoli & Isles:ブログでは未紹介ですが、こちらも私の好きなドラマで完結済み。刑事モノ&犯罪捜査ものでありながら、女性刑事&女性検視官の女性コンビが主人公という異色さ。二人共刑事ではないので厳密に言うと女性バディモノとは言えないかもしれませんが、警察や捜査現場で活躍する女性コンビのお話で、なかなかおもしろいですよ。