[後編]大腸内視鏡検査&日帰り手術のお話

桃
目次

これまでのあらすじ

人間ドックの結果で“要精密検査”となり、紹介状持参で消化器外科の診察を受け、トントン拍子で大腸内視鏡検査と、+αで抱えていたお尻のお悩み解決の日帰手術を受けることになった経緯は、【前編】で書いたとおり。

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今回は、お尻の悩みを解決する日帰り手術についてご報告します。

お尻の悩みとの全面対決!

診察及び内視鏡検査の結果から原因判明

初診時に内診も受けましたし、大腸内視鏡でくっきりはっきり画像に写っていたのですが、私のお尻の悩みの原因である排便時の違和感や、人間ドッグの“要精密検査”の原因は、肛門ポリープと小さな複数の内痔核でした。

「内痔核、小さいものも含めていくつかありますね」と言われて思わず絶望的な顔をしてしまったようですが、とにかく小さいものらしく、「全部注射であっという間ですよ、30分程度の処置です。」と言われて一安心。ただし、肛門ポリープは切除が必要なので、切るという行為が発生するとのこと。

もうここまできてきたわけですから、「もう全部すっきりさっぱりお願いします」とお伝えしました。

日帰り手術の事前説明

そして、施術があるとなれば必ずある事前説明。前回の大腸内視鏡検査のときは、聞いただけで脂汗がにじむような説明でした。が、今回は2回目の事前説明ですから、まぁある程度の覚悟を持って臨みました。つまり、また検査食&下剤コースをやることについて、諦めの境地でおりました。

が、大腸内視鏡検査では大腸全部をすっからかんにする必要があるのに対し、日帰り手術では患部付近のみの腸が空になっていれば問題ないので、あそこまでの準備はいらないそう。万歳!それだけでもう不安解消!とはいえ患部を空にするために、坐薬タイプの下剤が2つ処方されました。

前回の大腸内視鏡検査ではポリープなどが発見されなかったため、切除といった処置は一切ありませんでしたが、今回は肛門ポリープの切除が発生します。不要なものを取り除くため、とはいえプチンと切り取るわけですから、どちらかというと術後のケアが大変そう。術後数日間は、2-3時間ごとに患部のガーゼを取り替えなくてはならないと言われました。

あと、次回の手術費用として30,000円程度持参するよう言われて、説明終了。大腸内視鏡検査のお会計と、次回手術の予約票を受け取って帰宅しました。

日帰り手術:拍子抜けするほどあっさり終了

当日の事前準備:大腸内視鏡検査準備に比べたら楽勝

15時からの手術だったので、食事は11時まで。12時に処方された坐薬を使っておトイレに行ってスッキリ。

今回も麻酔も使うことから、「帰りは寄り道せずに、公共交通機関を利用して自宅にまっすぐ帰ること」と言われることを予期し、夕飯は事前にコンビニで買っておきました。

水分補給は14時までに済ませ、特に準備することなく病院へ。

術前準備:紙パンツ&ガウンに着替えて点滴の針を入れました

予約票を差し出すことで、予約内容を口に出さずに受付完了

病院に付き受付で診察券と予約票を出すと、そのまま処置室のある階に上がるよう言われます。

この病院のいいところは、予約内容を口にだすことなく、受け取った紙を渡す形で示すことができること。

受付は待合室と繋がっているので、声に出すと他の患者さんにも聞こえちゃうんですよね。消化器外科の病院ですから、恐らくはみな胃カメラか大腸内視鏡か肛門周りの、似たり寄ったりのお悩みを抱えているのでしょう。けれど、周りにはっきり「手術です」と知られてしまうのは、やっぱり恥ずかしい。そういうところの配慮が効いていて素晴らしいな、と思いました。

1週間ぶり2度めの紙パンツ&ガウンで点滴針設置

上の階で椅子に座って待っていると、更衣室に案内されて、また検査用の穴あき紙パンツとガウンに着替えます。1週間ぶり2度めの紙パンツですが、穴の位置がお尻側に来るよう2度確認して着替えましたよ。

で、その後、麻酔の点滴をとおす針を入れました。前回はどこにするか聞かれましたが、今回は右腕側に指定されて入れました。ここまでは大腸内視鏡検査とほぼ同じ流れなので、淡々とこなします。

とうとう手術開始:あっという間に終わりました

今回は寝台にうつぶせ寝!

で、とうとう呼ばれて手術台に。といっても、前回の内視鏡検査と同じ部屋だったので拍子抜け。でも、寝台や機器は前回とは異なります。

寝台にはうつ伏せに寝やすいような形で硬めのクッションのようなものが配置された上に、薄手の防水シートが掛けられています。

スリッパを脱いで寝台に上がり、うつ伏せで寝るように指示されます。寝そべってみると、様々な機材が見えるところに配置されていて興味津々。キョロキョロしていたら、下半身のガウンをまくられて紙パンツ一丁状態になり、そっとタオルを被せられます。

寝台の右側に点滴の機械があり、そこから伸びる点滴チューブをすでに設置済みの針につけられ、点滴のコードが絡まないように手際よく折り返して腕に貼り付けられます。

その後、背中に心電図のテープを貼られ、指先に酸素濃度計がつけられた上で、血圧測定。特に問題なし。

酸素のチューブが鼻につけられ、とうとう麻酔開始

そしてなんと、人生で初めて、鼻のあたりに酸素のチューブを置かれました。よく医療ドラマなんかで見る、耳の上から通され鼻の下に置くチューブで、2本の穴の空いた突起を鼻の穴の近くに置かれるやつ。

「これはなんですか?」と聞くと酸素ですよ、とのこと。酸素バーすら体験したことないので、思いっきり吸ってみました。ちょっと頭がスッキリする感じ?でスーハースーハーしていたら、先生登場。

じゃあ麻酔入れますね、と言われたので、壁の機材を見ながら効き方を堪能しようとしたら、突然視界がぼんやりして、「おお、来たな!」と思った瞬間素数を数えることなくブラックアウト。今回の麻酔の効きは本当に早かった。精算時にもらった診療明細書をみたら、プロポフォールの静脈麻酔でした。

肩を優しく叩かれて目覚めたら全て終わっていました

で、優しく肩を叩かれて覚醒。なんの記憶もございません。本当に一瞬だった!

お尻のあたりにガーゼがあたっている違和感はあるけれど、それだけ。結構しっかり覚醒してお話できたので、そのまま点滴の針を外したりして終了。

なお、今は麻酔が効いているので痛みはないが、切れると痛みが出てくるので、初回の鎮痛剤は2錠飲むように言われました。あと、事前説明時にも合ったとおり、患部を清潔に乾燥させるためにガーゼを2-3時間おきに交換するよう言われました。ガーゼを乗せてテープで止めるように言われたのですが、テープの止め方が全く想像つかず。お尻の上の方から谷間を通って足の付根のほうまで通してつけているとのこと。なんだかよく分からなかったので「初回交換で外すときに、気をつけて観察してみます」と言って終わりにしました。

手術後:術後説明、お会計、そして薬の受け取り

術後説明も淡々と終了

その後、術後説明と、今後の傷の確認の診察について説明を受けてました。内痔核はすべて初期の状況なので、ジオン注射で処置してもらいました。

そして肛門ポリープは予定通り切除。「肛門ポリープは基本癌化することはありませんが、念の為切除した組織を検査に出しました」とのことでした。

その後は、4日後の術後検診の予約をとって終了。

お会計もあっさり終了

なお、麻酔が効いているせいか、ここまでほぼ痛みはありませんでした。

というか、患部に分厚くガーゼを当てた状態で椅子に座っているので、その圧迫感のほうが痛かった気がする。その後、お会計。

紙パンツとガーゼ代は自費で900円程度。手術は29,000円でした。ポリープの組織検査費用も込みです。

今回はお薬の処方がありました

その後処方箋を受け取って薬局に寄り、そちらで飲み薬と注入軟膏の処方を受けて終了。

処方箋薬局でも、そろそろ麻酔が切れて痛みが出るので、初回の鎮痛剤を2錠飲むように進められますが、この時点で痛みは一切なし。とにかくガーゼの違和感がすごいだけ。なお、初回の鎮痛剤2錠については、痛みを感じたら飲んだほうがいいが、特に感じずに食事が取れれば、食後の鎮痛剤は初回から1錠でよいとのこと。

帰宅後:初回のカーゼ交換が一番痛かった!

薬局で薬を受け取ったその足でまっすぐ帰宅。

徐々に痛くなると聞いたので覚悟していましたが、一向に痛くならず。お尻の谷間のガーゼに体重がかかって患部を圧迫しないように、ソファで横になってテレビを観ていました。

そのまま痛みを感じることなく、夕飯。ご飯を食べて、初のガーゼ交換。

手術室でぴっちり貼られたカーゼのテープを剥がすのが一番痛かった!粘膜にガッチリついてたんだよ。今回の施術の中で一番痛い瞬間だったよ。呻き声が出たよ。

カーゼの状態ですが、くるくると円柱状に巻いて患部の上に載せてお尻で挟み込み固定する感じでした。処方された軟膏を入れた上でガーゼを患部の乗せ、テープで止めて終了。テープ貼るのにすごく手間取りました。

薬を飲んでとりあえず就寝

全然痛くならないので、初回の鎮痛剤2錠もなし。なにより、テープを剥がしたあとが一番ひりひりするという始末。処方された鎮痛剤と抗生物質と便を柔らかくする薬を飲んで終了。術後の夜は入浴禁止のため、歯を磨いてさっさと寝ました。

ガーゼ交換が地味に大変です

翌日からも全く痛みがありません。炎症を抑える効果もあるため鎮痛剤は処方どおりに飲んでいましたが、きっと飲んでなくても痛みはなかったと思います。

が、は2-3時間に1回のガーゼ交換が地味に面倒。おトイレに行く度に交換です。

なお、血や体液のガーゼにつく量が少なくなったら、生理用ナプキンで済ませてもいいらしいです。けれど、初回からあまり血がついてないので、これでいいのかよくないのかわからない。ので、次回の診察まではガーゼありで過ごしました。

そういう意味では、3連休前に手術を受けたのは大正解。痛みや術後の不快感は一切ありませんが、切除などの工程があるとガーゼ交換が必要なのでね。

固定用テープのみ自宅のものに変更

病院でカーゼと一緒に渡された固定用の紙テープが幅細で使いにくい上に、剥がすとき地味に痛い。ということで、夫の湿布固定用にストックしているテープを使うことにしました。

こちらは手で切りやすい上に、幅広で安定感あり。そして粘着力もソフトなので、剥がすと気楽です。これに変えてから、ガーゼ交換がすごく楽になりました。

ガーゼの貼り付け方のポイント

ガーゼの貼り方については特にこうしたほうがいいなどはないですが、数日間のガーゼ交換経験のなかで実感したポイントは下記のとおりです。

  • 幅広いテープを使う:幅が広いほうが貼りやすいし安定感があります
  • 端を折り返す:交換時テープを剥がすときに、端っこをめくるために肌を引っかかなくてもいいように、端を折り返してつかめる場所を使っておくと、肌を傷つけることなく剥がせます。
  • まずは長めに切っておく:貼ったあと余ったらそこで再度切ればいいので、とにかくが長めに切っておいたほうがテープは扱いやすいです。
  • 腰を曲げて貼る:腰を曲げてテープを貼る箇所の皮膚をしっかり伸ばしては貼らないと、体勢を変えたときに変にひきつれて不快になります。
  • そこまでしっかり貼らなくてもよい:ガーゼはお尻の谷間に挟まる上に、下着とボトムを重ねるので、そこまで神経質に貼らなくてもずれたり落ちることはありません。
  • 濡れたらすぐに交換:傷口を清潔に乾燥させることが重要なので、1回1回ぴっちり貼り付けるより、トイレに行くたびに気軽にササッと何度も交換しましょう。

術後はじめての排便:意外とあっさり終了でした

頻繁にガーゼ交換しましたが、交換後のガーゼには体液と血液がちょっとつくくらい。経過は順調なのかな。痛みも感じることなく過ごした私ですが、やっぱり術後初めての排便には足が震えるほど緊張しました。

が、便通を良くするための酸化マグネシウム錠を飲んでいたので、拍子抜けするほど痛みもなくスルッと終了。

便通を良くするお薬を終えてからのほうが大変でした

小さくても切った上に場所が場所だけに縫えないので、便通を良くするお薬が終わった後の大きい方のおトイレは結構流血しました。

もともとの自覚症状が、違和感とたまにあるちょびっと出血くらいだったのに対し、手術後はお通じのたびに結構流血しました。鮮血が出て相当びっくり。でも痛みはなかったです。

快調気味の私ですら毎回の出血でおトイレがちょっと憂鬱になりましたので、便秘気味の方は便を柔らかくしてくれる薬はしっかり処方してもらったほうがいいと思います。私も飲んでる時は出血なかったので、もうちょっと長めに処方してもらっても良かったかもなぁ。

術後診察:計3回の診察をうけることになります

1回目:浮腫んでると言われたんですけどね

カレンダーの都合から、私の術後診察1回目は手術後4日後となりました。ガーゼ交換もなんとかうまくできるようになった頃合いです。

まず最初に痛みの状況を聞かれましたが、全く痛くなかったこと、テープを剥がすのが一番辛かったことを伝えたら、先生ちょっとウケてた。その後、患部を診察して終了。

経過は良いようですが、さすが術後だけあり患部が浮腫んでいるとのコメントあり。場所が場所だけに、浮腫んでるって言われてもね。鎮痛剤は炎症を抑える効果もあるので、一応飲むように言われて終わり。

一番嬉しかったのが、今ある分がなくなったらガーゼ貼付けを終了して良いと言われたこと。万歳。

2回目:実感はないけれど順調に回復している模様

初回の術後診察から2週間後に、2度目の診察がありました。

経過を聞かれるも、なんのコメントもない私。患部を診察して、綺麗に治りつつあるそう。病理検査に出していたポリープの組織検査結果も問題なかったので、4週間後のチェックで通院終了と言われました。

まだ最後の術後診察は受けていませんが、このままだと普通に患部確認して終わりかな。長かったような短かったのような。とにかく、お悩みが解決してものすごくスッキリしたいい気分です。

今回の人生の一大事を振り返ってみて

とにかくスムーズに進んでラッキーだったと思う

人間ドッグの通知を受けた日が有給消化でお休みだったので、「ヤダどうしよう」と思った瞬間に病院を予約できたのが凄くラッキーだったと思います。「心配ではあるけれど、診察面倒くさい」と腰が引ける前に行動できたので、人間ドッグの結果について思い悩む暇もなかったくらい。タイミングの良さと、自分の行動力に感謝。

そして選んだ病院も大当たり。先生は優しいし、看護婦さんやスタッフさんもみんな親切で設備もきれい。診察も事前説明もしっかりしてくださったので、下剤や手術には少々ビビりましたが、不安はなく過ごすことができました。なので、痛みも感じにくかったんじゃないかと思います。

そして、予約もスムーズに取れて、結果通知翌日に初診、その1週間後に大腸内視鏡検査、その1週間後に手術ですからね。病院のスタッフさんもびっくりの運の良さで、最短期間ですべての処置を終えることができました。本当にラッキーでした。

恥ずかしがらずに受診してよかった

人間ドッグを受診するのは、体に生じている様々な不調や病気を早期発見することが目的。なので、検査結果が良いことも大事ですが、悪い結果が出たときに、それに対してきちんとした対応をすることが大事。

そして、以前からお尻の悩みを抱えているのだったら、もっと早く受診していれば、人間ドッグに引っかることもなかったんですよね。恥ずかしい部位ではありましたが、もっと早く対応していれば、大腸内視鏡のためのあの下剤も必要なかったんだと思うと、ちょっと悔しい。

軽微な症状で大騒ぎして病院に行く必要はないですが、気になる箇所があるなら、疑問を整理してからちゃんと病院で診てもらうというのは、大切なことだと実感しました。

これからますます体にガタが来やすい年になっていくので、今回のことをしっかりと心に刻み、日々の健康管理をしっかりするとともに、自分の体とも、お医者様とも上手に付き合っていこうと決意しました。

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